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医者の服装と言えば、まず白衣を思い浮かべる方がほとんどであると思います。漫画を原作とした火曜ドラマ「恋はつづくよどこまでも」をご存知でしょうか?こちらのドラマでは、人気俳優の佐藤健さんが、 「魔王」と呼ばれる冷淡な医師を演じています。佐藤健さんの人気と、彼が演じる天堂浬というキャラクターが大きな反響を呼んでいるこのドラマで、佐藤健さんは白衣を着ています。
「恋はつづくよどこまでも」 に限らず、ドラマや映画で見かける機会が圧倒的に多い医師の衣装は「白衣」です。そのため、医師の制服は白衣であると考える方がほとんどです。しかし、実際には、医者が仕事着として着る服には、白衣のほかに「スクラブ」「ケーシー」があります。
白衣・スクラブ・ケーシーは、それぞれ異なる特徴を持つ衣服です。具体的には、以下のような特徴や違いがあります。
服の上に羽織る丈の長い衣服である「ドクターコート」を指して白衣と呼ぶことが多いです。もっともオーソドックスな医師の服装と言っても過言ではないでしょう。実は、長い裾が床に着いたり、引っ掛かったりして、機能面ではほかの2つの衣服に劣ると言われています。
丈夫な生地で作られている半袖Vネックの医療用シャツです。強くこすり洗いをしても傷みにくく、衛生的な衣服です。ほかの2つの衣服に比べて1着あたりの値段が安いので気軽に買い替えられ、すぐに衣服が汚れる医療施設では好まれます。最近ではエステサロンや介護施設でも着用されています。
ほかの2つの衣服に比べてより動きやすい作りの衣服です。腕を上げても袖が上がらず、また、肩や腕の動きを制限されにくいという特徴を持っています。スクラブに似ていますが、Vネックのスクラブと違い、首元はタートルネックになっています。元は床屋が着ていた衣服で、現在では医者のほかにリハビリや介護を行う福祉職の方も着用しています。
前項に挙げた白衣(=ドクターコート)・スクラブ・ケーシーのうち、医療施設での人気が上昇しているのが衛生面と機能性に優れたスクラブです。
病院などの医療施設は、血液などですぐに衣服が汚れる反面、清潔感が重要視される職場です。そのため、洗濯しやすいスクラブは、ドクターコート・ケーシーよりも衛生的な衣服と言えます。また、衣服の形がTシャツに近いので、汚れた際に脱ぎ着がしやすいのも、忙しい医者達に着用される理由です。
機能性に関して、動きやすさはケーシーに軍配が上がりますが、スクラブも負けていません。前述の通りTシャツに近い形であり、かつ薄くて軽いので、手術の際にも着用されています。
白以外の色を選べるのもスクラブの利点です。白は、患者に清潔感のあるイメージを与える一方で、不安感を与える色でもあります。近年はドクターコートにも水色やピンクのものが増えましたが、選べるカラーはスクラブのほうが圧倒的に多いので、診療科によっては、心理療法の面から色を工夫しているケースもあるそうです。
スクラブに人気が集まっているとはいえ、それは現場で働く医者達からの評判です。患者はと言うと、ドクターコートを好む方が多いことが分かっています。
2005年に米国サウスカロライナ医学校の医者達が、内科医として好ましい服装に関する研究結果を報告しています。これによると、救急外来時や心理的な問題で相談をする時を除いて、内科医の服装はドクターコートが望ましいと答えた方が圧倒的に多かったそうです。
また、全体の80%以上が、ドクターコートを着ている医者がもっとも信頼度が高いと回答したという結果が出ています。内科だけではなく、同年、フロリダ州で皮膚科外来の患者を対象に行われた調査でも、ドクターコートが好まれるという研究結果が報告されています。 「病は気から」と言われるように、患者の心に安心感を与えられるのは、ドクターコートかもしれません。
しかし、医者の仕事を考えると、衣服の機能性は決して蔑ろにはできません。幸い、ドクターコートを着ずにスクラブを着ている医師を悪く思う患者はほとんど存在しません。必要ならば、やはりドクターコートよりもスクラブを着ると良いでしょう。
アルファユニでは、スクラブにネーム刺繍やデザイン刺繍を依頼することができます。患者の気持ちを明るくする工夫をスクラブにほどこすことで、患者からスクラブへの評価も高くなることでしょう。いつか、「医師の制服はスクラブである」というイメージが根付く日がくるかもしれませんね。
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